起業独立の際にフランチャイズへの加盟にはメリットがあるのか?!

集客

職人一人親方のフランチャイズ(FC)加盟について

建設業においてのフランチャイズ(FC)事情

そもそもフランチャイズとは?!

起業独立直後に仕事をもらうためには次の3つの方法があげられます。

1、独立した会社からもらう仕事と自分で集客した仕事、仲間からなどの紹介での仕事とをそれぞれ両立させて稼ぐ。
2、独自のアイデアで起業をして稼ぐ。
3、フランチャイズ(FC)に加盟して稼ぐ

以上があげられます。

そのなかで今回は3つめのフランチャイズについての話を進めます。

そもそもよく聞くフランチャイズとはどのようなものなのか?

簡単に言うと営業実績等のある看板会社とフランチャイズ契約を交わして、自身の屋号とは別にその看板を利用して稼ぐことができるということです。

フランチャイズ契約を交わす加盟オーナーは、募集する本部に対して加盟料を支払うことが一般的となります。

その加盟料を加盟オーナーが支払うことによって、オーナーはフランチャイズの看板を背負うことができ、技術的なノウハウや集客面についてのサポートを本部から受けることができます。

つまりは個人事業主である一人親方自身が稼いだ仕事の売上は、そのまますべて自分の売上となりますが、フランチャイズでの仕事の売上げは、契約に従いロイヤリティとして一部を本部に支払うことが一般的です。

建設業界で加入できるフランチャイズってあるの?

一人親方としての個人事業主は無限の可能性を持っています。当然に画期的な技術方法を提案をすれば業界の最先端に立つことは出来るでしょう。

しかしながら、起業独立後の一人親方として、個人事業主としての一般的な悩みとしては、これらがあげられるのではないでしょうか…。

1、経験と技術は持つが自分では集客できない。
2、起業しようと思うが経験がなくマニュアルがほしい。
このような場合にはフランチャイズの加盟もひとつの考え方かもしれません。
そこで建設業界で加入できるフランチャイズはあるのでしょうか。
答えは…多くはありません。
やはり建設業界で働く職人は技術的なレベルも高く、その技術を簡単に身につけることができるものでありません。
たとえマニュアル化をしてフランチャイズを募集してもそもそもの需要は多くなく、採算が合わないためにとても売上を上げることが難しいため、フランチャイズ化することが難しいと言ったことがあげられます。
また、集客について言えば、独立後の職人は独立先からの仕事が多く、なかなかフランチャイズに加盟して新規の顧客をもらうといった流れは少ないこともあります。多くの起業独立する職人の仕事獲得は元請からであり、一般客からの集客は二の次と考えることが多いです
そんな少ない建設業系フランチャイズ事情ですが、少なからず以下のものがあります。
1、リフォーム業
2、住宅塗装業
3、水道修理業
4、ハウスクリーニング業
5、造園業
このようなフランチャイズがあげられるのではないでしょうか。
当然にこれら以外のフランチャイズもありますが、とても数は多くありません。
…どうでしょう。
数が少ないということは、本当に実績や信頼があるフランチャイズなのか、本当に稼ぐことができるフランチャイズなのかを慎重に判断して加盟する必要があります。
ですから、安易にフランチャイズは稼げると判断して加盟することは決しておススメできません。
高額な費用を支払って加盟をしたはよいが、マニュアルはGoogle先生で調べれば十分程度だったたり、集客にあたってはチラシを多額の費用を掛けて撒けば撒くほど効果あるといった簡単なアドバイス程度で、はっきりと言って初心者をだますような詐欺フランチャイズが今でもあります。
これでは加盟して失敗だったぁとお金を捨てたようなものです。
起業独立にあたっての悩み。
集客できない…
技術がない…
費用がない…
このように思っているあなたに詐欺のような形でインチキフランチャイズはつけ込んできます。
加盟すれば月収何百万も稼げますといった簡単なアピールでの甘い罠には、決して引っかからないように…。
フランチャイズへ加盟するのであれば慎重に判断して加盟しましょう。

フランチャイズの加盟後の明暗とは!?

フランチャイズ加盟は成功の大きな手段なのか?

最終的にフランチャイズに加盟するかしないかは、経営者であるあなたが判断することになります。

私は行政書士としての立場で多くの一人親方や法人の社長という経営者を多く見てきましたが、私の知る限り皆必死で仕事に対して向き合いながら事業を進めています。

この事業に対して必死に向き合う姿勢は、たとえフランチャイズに加盟したとしても重要なことです。簡単になんでも稼げるものではないと私は思います。

フランチャイズに加盟して全然稼げない、金の損だと結果的になることもあるのかもしれません。でも、その責任がフランチャイズにあるのかは正直言って判断することはとても難しいと思います。

加盟して結果的に良いか悪いかという本質的なところは、あなたが経営者として、いかに稼ぐ姿勢を持ち合わせているかが重要だと思います。

つまり、どんなビジネスでも壁はあると思った方がよいと思います。そんな数ある壁ですが、とても高すぎて超えられないという程の壁はなかなかないはずです。明らかに超えられない壁は非現実的すぎるからです。

そして稼ぐために行動して壁を超えることが重要で、それができれば必ず稼げます。

いづれにせよ稼ぐためには行動が必要です。その行動がフランチャイズへ加盟であればひとつの考えではありますが、簡単に稼げるといった安易な動機でフランチャイズへ加盟する行動であれば、いずれ壁にあたってもその壁を超えることは難しいでしょう。

フランチャイズへ加盟しても経営者としての自覚は必要です。その自覚がないため、本当は決して超えられない壁ではないはずなのに、愚痴やあきらめで加盟し続けることをやめてしまい、加盟は失敗だったと愚痴を言うことはとても悲しいことです。

ですから、初心者が安易にフランチャイズに加盟して起業することは私はススメはしません。あくまでも安易にということなので反対はしませんが、稼ぐ姿勢、マーケティングが必要だということは忘れないで起業独立を進めてもらいたいと思います。

また、フランチャイズへ加盟せず個人事業として事業を進める場合にも、やはり壁はあるでしょう。しかしこの場合にはフランチャイズへの加盟とは違い、責任転嫁をする不平不満を言う相手であるフランチャイズ本部ありませんので、自己責任でその壁を超えていかなければなりません。ですが、フランチャイズへ加盟した経営者より、自分次第での経営者としてもがけば稼ぐスピード、経営者としての能力は格段と上がるとは思います。あくまでも私感ですが…。

いづれにせよ、起業独立後は自信満々で怖さ知らずかもしれませんが、そのうち必ず壁にあたるかと思います。

そのような場合には、フランチャイズに加入しているかしていないかは関係なく、日頃よりの経営者としての自覚、勇気をもって行動をし続けて壁を超える力を蓄えてもらいたいと思います。それが稼ぐ力につながるはずです。

…今の私はこのような考えを実行して現在がありますから。

成功するフランチャイズを選ぶ基準はあるのか?

フランチャイズに加盟しているしていないに関わらず、稼ぐには自分の力が重要であることに変わりはありません。

しかしながら、フランチャイズに加盟するのであれば、最短で稼ぐことがフランチャイズへの加盟が本来の趣旨です。

そのような状況のなかで、インチキだったり怪しいフランチャイズを選ばないようにする方法はあるのでしょうか…。

…とても難しい問題です。

そもそもフランチャイズは加盟店を増やすことで、加盟料や手数料と言ったロイヤルティーで運営をしています。

つまり、簡単に言えば加盟店を増やせば増やすほど本部は儲かるということです。それは多額の広告費を掛けてでも加盟店を増やせば儲かるという仕組みです。

その反面、普通のフランチャイズ本部は加盟店へ最大限協力するはずです。実績やノウハウ、看板といった信頼などを根拠に稼ぐ要素を加盟店へ与えて、稼ぎやすくするという仕組みを加盟店に与えてくれます

フランチャイズへ加入を検討する際には、この辺をよく考える必要があります。

フランチャイズへの加入にあたって確認しなければならない主な事項…
1、本当に収益があるのか
➡募集広告で具体的な収益額をあげている場合(例えば「月60万以上可能!」とか)に経費等は含まれているのか、含まれているのなら実際に手元に残る金額はいくらなのか。収益額についてのしっかりとした根拠のある説明を受けること。さらには加盟業者の倒産や廃業についての具体的な説明を受けること。
2、フランチャイズ本部の財務状況は大丈夫なのか➡加盟店を募集するフランチャイズ本部自体が財政的にもよくない場合は、そもそもその業界内で需要が少ない可能性があります。「今後は必ず伸びる業界だから安心。」などといった営業文句に惑わされずしっかりとした根拠を確認して加盟すること。
3、集客や技術に対するサポート体制がしっかりとしているのか➡フランチャイズへ加盟するということは、個人では難しい集客を代わりに行ってくれることや技術力(革新的なノウハウはあるのか)のバックアップが充実しているのかが重要なため、しっかりと確認して、継続して稼げるかどうかを確認すること。
4、契約事項に加盟店に不利となることはあるのか➡特に解約金や違約金についての金銭面の条件は確認すること。そもそも太鼓判を押して稼げるフランチャイズということをアピールして加盟店を募集しているのに、結局加盟店が失敗やあきらめた場合に違約金の支払いが多額なのはおかしいのではないか?あなたは納得できますかってことです。違約金が高いのは、結局稼げる可能性は少ない自信のあらわれ?と考えることもできます。
5、業務内で競合する他社フランチャイズとの違いは何なのか➡競合するフランチャイズが多いということは需要がある業種の証です。フランチャイズ本部も需要があるからこそ、加盟店を増やして儲けています。であれば加盟するフランチャイズは、その競合する他社のフランチャイズとはどのような差別化があるのか、もっと言うと業界で大きく勝てるかどうかといった根拠をしっかりと確認しなければなりません。
以上をもとにフランチャイズへの加盟を検討する際に、少しでも参考になれば幸いです。
補足ですが、フランチャイズ本部は当たり前のように急に不利な契約条件に変更する場合もあります。あまりにも馬鹿げ過ぎて納得のいかない契約変更をした話を加盟店からよく聞きます。聞きますが、そんななかでの不利な条件でも、結局は最終的に稼げるか稼げないかの違いは自分次第であることも少なからず否定できません。
たとえば飲食店のフランチャイズに加盟すれば本部より同じ味のノウハウを受けることができます。まさにどの加盟店も同じ味をお客様へ提供します。
このような状況での加盟店でも稼げる店は稼ぎ、稼げない店は潰れるといったことはよくあることです。
よく勘違いをするのですが加盟店はフランチャイズ本部の従業員ではありません。加盟店は経営者として営業しなければなりません。その辺りをはき違えて加盟すると大いに失敗する可能性は上がります。あまりにも経営について、マーケティングについての意識の低さや資金計画の無謀すぎる安易な加盟は注意が必要です。
以上を踏まえて、あなたがフランチャイズへの加盟に向いているのか、そうではないのかを十分に検討する必要があります。
 

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