マンションと居住者の高齢化

築後40年以上経過したマンションは、
高齢マンションと言われています。

その中でも、既存不適格とされている耐震性の問題が指摘されている
50年近く経過したマンションでは、

このまま、適宜に修繕を繰り返しながら住み続けるのか、
建替えを行うかといった究極の選択ともいえる問題に直面されることでしょう。

単純に、竣工後より居住し続ける区分所有者のことを考えると、

20代で購入された者が、
現在では、70歳を超える超高齢者となっています。

マンションの流通性等を考えると全ての居住者が高齢者とは言えないと申し添えますが、
多くのマンションでは、この居住者の高齢化が問題となっています。

いざ、マンションの修繕を行う、建替えを検討するとなった場合に、
資金が足りないといった修繕積立金不足の資金不足問題だけでなく、

その資金不足を補うための一時金の徴収等を行うにしても
定年退職した高齢者の年金生活では支払うことが困難といった問題があります。

そのような資金調達の問題を解決するために、
近年考えらえれているのが「マンション向けのリバースモーゲージ制度(高齢者向け返済特例)」の登場です。

通常のリバースモーゲージ制度とは、
住宅ローン融資では、購入の際に融資全額を受けて
元金、利息をその後に返済しますが、

リバースモーゲージ制度では、自宅を手放すことなく担保することにより、
利息のみを支払いながら、毎月生活資金の融資を受け、
死亡後に保証人または契約者の相続人が返済義務は承継する制度です。

つまり、自宅を手放しませんので
自身が養護施設に居住しても
自宅を貸し出し、家賃収入を得ることも可能となります。

そのリバースモーゲージ制度と似たものと言えるのが、
「高齢者向け返済特例」です。

高齢者向け返済特例(マンション向けのリバースモーゲージ)

高経年のマンションでは、
居住者も高齢となるためバリアフリー工事の必要性や旧々耐震基準の耐震化工事が必要となります。

そして、その工事の資金が不足の場合には、
借り入れや公的助成金、一時金といったことで資金を補います。

その補う方法のひとつに住宅金融支援機構が行う「高齢者向け返済特例」があります。

借入申し込み時に満60歳以上となる高齢者が、
バリアフリー工事、耐震化工事、共用部リフォーム工事、建替え事業等(まちづくり融資)の必要時に
融資を受けて、死亡するまで毎月利息のみを支払う形式で返済負担を軽減できます。

ここでは、建替え事業等で融資を行う高齢者向け返済特例(まちづくり融資)について特徴をあげます。

特徴としては、

1、毎月の返済は利息のみの返済で済む
融資には(一財)高齢者住宅財団の保証ありと保証なしの場合があり、金利水準などが違います。

2、元金は死亡時に一括返済
元金は借り入れた者の死亡後に、相続人の方から融資住宅及び敷地の売却等の方法により返済します。
先の財団保証のある場合、売却等をもってでもさらに残債務がある場合には、財団が連帯保証人として住宅金融支援機構へ返済を行いますが、相続人対して求償、返済を求めることになります。

このように借りた本人の死亡後に相続人によってマンションを処分することになりますし、
条件によっては残債務の責任を負う形にもなるといった融資要件が複雑なため、家族間でよく話し合う必要が当然にありますし、借入前には機構とのカウンセリングも行うことが必須となります。