マンションはコンクリート造、火災に対しては安心?

マンションでは耐火構造となる
鉄筋コンクリート造が主となります。

しかし、マンションで火災を心配する必要が
ないとは当然には言えません。

主要構造部では耐火構造であるが、
内装については木造住宅と変わらず
燃えやすいものは多くあります。

一部屋から失火した火災による
他の部屋への延焼は防げるが、
火災によって燃やされた後のススが広範囲に外壁を損耗させたり、

消火活動による大量の放水により、
下階に渡って水浸しとなる損害はあります。

耐火構造だからといっても
火災が起これば広範囲に被害は受けます。

高層建築物(高さが31mを超える建物)では
消防法で、防炎性能を有する防炎対象物品を使用するよう義務づけられている(例えば、カーテン、絨毯等は防炎性能を有するものが必要条件)等の規制が厳しいです。

しかし、多くの販売されているマンションは
その厳しい規制を避けるために、
規制対象ではない高さが31mを超えないように建てられています。

たしかに、規制の厳しい高層マンションでも
燃える家具等から他の部屋へ燃え移る危険性はありますが、

火災に対する準備については
格段とレベルが下がります。

年二回の消防設備点検以外にも、
貴マンションでの火災に対する構造上の根本的な問題がないのか、
確認する必要はあるでしょう。

マンション火災と失火法

民法の第709条には
故意又は過失によって他人の権利又は法律上保護される利益を侵害した者は、これによって生じた損害を賠償する責任を負うという不法行為について定められています。

しかし、火災の場合の不法行為については
特別法である失火責任法により、

民法第709条の規定は失火の場合にはこれを適用せず。但し失火者に重大なる過失ありたるときはこの限りにあらずと定められ、故意または重過失がない限り不法行為責任は負わないことになります。

これは、木造住宅の多い日本では
火災に対する危険が非常に高いと考えられ、

過度に、火災もとである本人が回りの多くの者に対し、
損害賠償責任を負うことは不幸であることを踏まえて、
明治時代に制定されました。

法改正がなければ、
この法律はマンションでも適用されています。

つまりは
隣からの火事で自宅を損傷しても
隣が賠償する可能性は低くなるということです。

ですから、自宅の損害はもちろんのこと、火災による防火活動による室内の水浸しについても
損害賠償についての責任ついては追及が難しく、
すべて、火災保険により対応することになります。

確かに建築基準法等が格段と厳しくされる中、
失火責任法についても見直しが必要と考えられてはいます。