管理会社変更(リプレイス)は貴マンションの未来を
良くも悪くも変えてしまうので注意が必要
新築分譲時の管理会社は誰が選ぶ?
新築分譲マンション購入の際には分譲会社等からその関連会社、子会社の管理会社との管理委託契約を締結、承認させることが一般的です。
どんな管理会社が良いか悪いかは一概にはいえませんが、分譲時に渡された承認書や覚書などで決定される管理会社に対しては管理委託費を含め、管理状況についてしっかりと管理組合で検討、把握が必要でしょう。
管理会社は変更(リプレイス)できます。自分たちのものは自分たちで守ることを区分所有者一人ひとりが自覚してもらい、改善できるものは改善してより良い住環境のために資産価値の維持向上に努めましょう。
管理会社変更(リプレイス)の進め方
最終的に管理会社に対しての満足度や信頼がなくなってしまうと管理会社の変更を検討することになります。自分たちの居住するマンションです。区分所有者は資産価値の維持向上に努めることは当然であり、大切な資産である管理費等を効率よく運用することなどが求められます。
そこで管理会社の変更を検討するにあたって注意が必要なのが理事会での対応です。変更の決定は総会での決定事項です。管理会社に対しての不満が理事会内での共通事項であっても組合の意見を無視することはできません。
しっかりと時間をかけて慎重に判断することは必要でしょう。また、変更には役員の負担や責任は重くなるだけでなく、変更に際してはデメリットもあるためマンション管理士などの専門家の意見を聞くことをお勧めします。
では、どのように管理会社変更(リプレイス)を進めるとよいのでしょうか。
1、まずは現状の管理状況を把握する。
管理委託契約の内容と現状の管理を確認して問題点を把握しましょう。確認してみると現場のフロントマン、管理員に問題があることがあります。そのような場合には直接管理会社に申し入れを行い業務仕様、委託費の見直しやフロントマン、管理員を変更することで満足度が変わることがあります。
2、理事会で管理会社の対応、見直しを精査して管理会社の変更を決定する。
理事会で変更が決定されたら現管理会社との関係を整理する準備を行います。通常管理会社との契約を解除するには、3ヵ月程度の予告期間が必要です。契約書を確認しましょう。ただ、理事会で決定したからといって解約を急がないようにしましょう。十分に引継ぎが行われず、管理業務が滞ってしまい不測の事態が起こりかねません。
3、総会にて管理会社変更(リプレイス)の決定を行う。
管理組合員内で現状の管理状況のアンケートを取ったり、話し合いを行い、管理業務に関する住民の意見を集めて検討する。また、今後のより良い管理のための管理業務仕様書を作成する。決定には区分所有者総数と議決権総数の半数を超えて賛成して可決される。
4、複数の管理会社から見積もりを取得する。
作成した管理業務仕様書を基に複数から見積もりをとります。競合する会社が多い場合には3社程に絞り込み、検討内容についての説明会、プレゼンテーションについて住民の参加を求め透明性を諮りましょう。検討材料のひとつの価格比較ですが、管理会社にも適正な利潤は必要です。安かろう悪かろうでは将来逆に大きな出費となりかねません。目先の安さだけにとらわれず検討して頂きたいものです。
5、新しい管理会社を決める。
最後に総会を開き委託する管理会社を決定しますが、議案には管理会社を1社に決めて議決します。
以上が提案する進め方になります。
管理会社変更(リプレイス)についての理由は様々あることでしょうが検討を重ね、話し合い、透明性を図りながら合意形成を丁寧に行ってください。